Amazonギフト券の活用は、Amazon内だけの限定戦略ではありません。他社のポイントやクレジットカード、電子マネーと組み合わせることで、ポイント獲得を劇的に増やすことが可能です。本記事では、複雑に見えるポイント連携戦略を、具体的で実践的な方法として解説します。

セゾンカードの永久不滅ポイントとの連携戦略

セゾンカードを利用して貯めた「永久不滅ポイント」は、Amazonギフト券に交換できます。交換レートは100ポイント=500円分のAmazonギフト券です。セゾンカードの特徴として、獲得したポイントに有効期限がないため、焦って交換する必要がないというメリットがあります。
セゾンカードでAmazonの商品を購入すると、1000円ごとに1ポイント(0.1%)の永久不滅ポイントが付与されます。さらに、セゾンカードの「ポイント運用サービス」を活用すると、運用方法によってポイント増殖の可能性もあります。
セゾンカードからAmazonギフト券への交換プロセスは非常にシンプルです。セゾンのオンラインサイト「セゾンポイント交換ストア」にアクセスし、Amazonギフト券への交換を申請するだけです。100ポイント単位で最大999口(99,900ポイント)まで同時申請でき、複数口を申請した場合は、まとめて1つのギフトコードで発行されます。
セゾンカードでのAmazonギフト券購入も可能であり、この場合、セゾンカードのポイントが付与された上で、さらにAmazonギフト券購入キャンペーン(存在する場合)のAmazonポイントも獲得できる可能性があります。このような二重取り戦略が実現します。
三井住友カードのVポイントの活用法
三井住友カードの「Vポイント」は、Amazonギフト券への交換に対応しており、1ポイント=1円分のギフト券に交換できます。交換は500ポイント以上、500ポイント単位で可能です。
Vポイントの特徴は、セゾンの永久不滅ポイントと異なり、有効期限が2年間という点です。しかし、Amazonで定期的に買い物をする方なら、有効期限内にポイントを使い切る可能性が高いため、実際上は問題にならないことが多いです。
交換手続きも非常にシンプルで、三井住友カードのアプリ「Vpass」内で即座に交換でき、発行されたギフト券番号をAmazonに登録するだけで利用開始できます。手続き完了から利用開始までが最短で数分という迅速性が特徴です。
三井住友カードの「Amazonマスターカード」を保有している場合、Amazonでの購入時にVポイント還元率がアップします。プライム会員なら2%、非会員なら1.5%の還元率が得られ、その他のカードよりも高い還元です。さらに、このVポイントをAmazonギフト券に交換することで、ポイント→ギフト券→買い物という循環を効率的に回すことができます。
JCBカードのOki Dokiポイントのポイント活用
JCBカードの「Oki Dokiポイント」も、Amazonギフト券への交換に対応しています。ただし、直接的な交換ではなく、JCBのポイント交換サービス経由で、Amazon Payのクレジットカードポイント払いに転換されるという複雑な仕組みになっています。
JCBカードの特徴として、「ポイントアップ登録」というサービスがあります。Amazonをポイントアップ登録の対象にすると、通常の3~4倍のOki Dokiポイントが貯まります。JCB CARD Wなど一部のカードなら、Amazonでのポイント還元率が3.0%以上になる可能性があります。
JCBカードでギフト券を購入した場合、Oki Dokiポイントが加算され、さらにギフト券購入キャンペーンのAmazonポイントも獲得できれば、二重取りが実現します。
dカードのポイント還元とAmazonギフト券交換
dカードを使用してAmazonで買い物する場合、「dカード ポイントモール」経由で購入することで、通常のdカード還元に加えて、モール経由のポイント加算を受けられます。
dカードのポイント「dポイント」は、Amazonギフト券を含むdポイント交換可能な商品群に交換できます。ただし、dカードからAmazonギフト券への直接交換ではなく、dポイントクラブのポイント交換ページで交換手続きを行う必要があります。
dカードとdポイントクラブの連携により、携帯キャリアdocomoの顧客であれば、携帯利用料金のポイント還元も同時に取得でき、トータルのポイント獲得が増加します。
楽天ポイントとAmazonギフト券の連携方法

楽天ポイントを使用している方の場合、直接的にAmazonギフト券に交換することはできません。しかし、楽天Edyを経由することで、間接的に Amazonギフト券購入が可能になります。
プロセスは以下の通りです。楽天ポイントを楽天Edyにチャージします(1ポイント=1円)。次に、楽天Edy対応店舗やAmazonでの支払いに楽天Edyを使用できます。ただし、Amazonで直接楽天Edyを使用することはできないため、実際には楽天EdyからAmazonギフト券を「購入」する流れになります。
この方法は若干複雑なため、楽天ポイント利用者の多くが選択していない傾向にあります。しかし、楽天経済圏とAmazonの両方を利用するユーザーにとっては、ポイント流動性の観点から有用な方法です。
nanaco経由でのギフト券購入戦略
セブンイレブンの電子マネー「nanaco」を経由してAmazonギフト券を購入することで、複数のポイント獲得が可能になります。
プロセスは以下の通りです。クレジットカードからnanacoにチャージします(この段階でクレジットカード会社のポイント付与)。次に、セブンイレブンの店頭でnanacoを使用してAmazonギフト券(POSA型)を購入します(この段階でセブンカード・プラスならセブン&アイグループのポイント付与)。最後に、購入したギフト券をAmazonアカウントに登録します。
この方法により、クレジットカードポイント、nanacoポイント、Amazonギフト券購入キャンペーンポイント(存在する場合)の三重のポイント獲得が理論的には可能です。
ただし、nanaco取扱店舗の数は限られており、常にPOSA型のギフト券がストック されているわけではないため、事前確認が必要です。また、nanacoへのチャージ可能なクレジットカードが限定されている点も注意が必要です。
ファミペイを活用した多段階ポイント獲得
ファミリーマートのスマホ決済「ファミペイ」を使用してギフト券を購入することでも、ポイント二重取りが可能です。
クレジットカード(特定日に限定される場合あり)からファミペイにチャージします。その後、特定の日付(例えば「1と5と0が末尾につく日」)にファミペイを使用してAmazonギフト券を購入することで、ファミマポイント還元(1.5%など)とAmazonギフト券購入キャンペーンポイントの両方が獲得できます。
ただし、ファミペイへのチャージ上限が制限されている場合があり、月間チャージ上限をこまめに確認する必要があります。また、特定日限定のポイント還元は予告なく変更される可能性があるため、最新情報の確認が常に必要です。
Amazon Mastercardの活用による最大化戦略
Amazon Mastercardは、Amazonでの買い物時に特化したクレジットカードで、通常のクレジットカードよりも高いAmazonポイント還元率が得られます。プライム会員なら2%、非会員なら1.5%の還元率です。
このAmazon Mastercardを使用してギフト券チャージを行う場合、チャージ金額に対してAmazonポイントが直接付与される場合があります。同時に、ギフト券購入キャンペーン(存在する場合)もAmazonポイント付与の対象であり、二重取りが実現します。
さらに、チャージしたギフト券で購入した商品がポイント対象商品であれば、購入時の商品ポイント獲得も加わり、三重のポイント獲得が可能になります。
法人カードやビジネスカードの活用可能性
経営者や小規模事業者の場合、法人カードやビジネスカードの使用も検討対象になります。これらのカードの多くも、Amazonギフト券への交換対応ポイントを提供しており、事業資金の効率的な管理と同時にポイント獲得が可能です。
法人カードのポイント還元率は、個人向けカードよりも低い傾向にありますが、年会費の優遇や経営管理機能の充実など、ビジネス面でのメリットが大きいため、総合的なコスト・ベネフィット分析が必要です。
クレジットカード複数保有による効率化戦略

複数のクレジットカードを保有することで、各カードの特性を活かし分けることで、ポイント獲得を最大化できます。
例えば、Amazon利用はAmazon Mastercardで、セブンイレブンでのギフト券購入はセブンカード・プラスで、楽天関連の支払いは楽天カードで、というように、場面ごとに最適なカードを使い分けることで、各カードのポイント還元率を最大限に活かせます。
ただし、カード管理の複雑化や、各カード間でのポイント統一ができないデメリットがあるため、自分のライフスタイルと相談した上で、保有枚数を決定することが大切です。
ポイント還元率の実例シミュレーション
具体的なシミュレーションで、複数のポイント獲得の可能性を示します。
シナリオ:Amazon Mastercardからナナコへチャージし、セブンイレブンでギフト券を購入する場合
1.Amazon Mastercardから50,000円をnanacoへチャージ:Amazonポイント0.5%の25ポイント獲得 2.nanacoからセブンイレブンでPOSA型ギフト券50,000円分購入:セブン&アイ系ポイント1%の500ポイント獲得(セブンカード・プラス利用時) 3.ギフト券購入キャンペーン(該当者のみ):例えば200ポイント獲得
合計:725ポイント以上のポイント獲得(実質1.45%の還元率)
複数の支払い経路を経由することで、個別では得られない還元率が実現されます。
注意点と落とし穴
複数のポイント獲得戦略は非常に効果的ですが、いくつかの注意点があります。
各支払い方法の手数料が、ポイント獲得を相殺する可能性があります。特に電子マネー経由の場合、チャージ手数料や送金手数料が発生することがあり、事前確認が必要です。
ポイント還元率やキャンペーン内容は、予告なく変更される可能性があります。定期的に最新情報を確認することが大切です。
クレジットカード複数保有に伴う年会費増加のコストも考慮が必要です。ポイント獲得額が年会費を上回るかどうか、事前に計算することが重要です。
初心者向けの簡単な組み合わせ

複数のポイント獲得戦略は複雑に見えるため、初心者には以下のシンプルな組み合わせをお勧めします。
クレジットカード+ギフト券:初回購入キャンペーン対象者であれば、Eメール型またはチャージ型ギフト券を購入し、クレジットカードのポイント+キャンペーンポイントの二重取りを狙う。
Amazon Mastercard利用:Amazon利用が多い方であれば、Amazon Mastercardを発行し、すべてのギフト券購入とギフト券での買い物に使用することで、一貫性のあるポイント獲得が実現します。
年間の総ポイント獲得目標の立て方
複数のポイント獲得戦略を年間を通じて実行する場合、事前に目標を設定することが効果的です。
年間のAmazon購入予定額を把握し、使用する支払い方法ごとのポイント還元率を計算します。その上で、初回キャンペーンの活用時期、セール時期での購入計画、定期的なギフト券チャージのタイミングを組み立てることで、目標のポイント獲得が実現されます。
まとめと実践推奨事項
Amazonギフト券と他社ポイント・クレジットカードの連携戦略は、複雑に見えるかもしれませんが、基本的な仕組みを理解すれば、誰でも実践できます。
まずは自分が保有しているクレジットカードと、利用している他社ポイントを整理することから始めることをお勧めします。その上で、各カード・ポイントのAmazonギフト券交換対応状況と、提供されているポイント還元率を調べることで、最適な組み合わせが見えてきます。
年間でのポイント獲得目標を設定し、計画的に実行することで、大幅なポイント貯蓄につながります。














